すべて計算通りだから----------------------------------------------------------------------------------------
────予想?違うかな、これはそう…計算だよ
CasperXR────
『ザザ…ポイントB、交戦に入った』
『ザザ…ポイントC、継続中、支援を要求する』
『ザ…ポイントDは手薄だ、支援を送る』
『ザザザ、感謝する。オーヴァー』
通信が切れた。左耳のイヤホンに添える手を離すと銃の弾薬を確認する…愛用のP90を持ち直すと、ボディに描かれた嫁が微笑んでくる…大丈夫だ。
「敵が呼称するポイントDが手薄になるようです。そこを突きましょう」
背後に控えていた友軍1人にそう告げる。こくりとうなずき、その友軍が先導して動きだす。手には89式小銃が握られている。
その友軍というのも私のチームメイトで、同じメイド服に身を包んでいる。ただし、スカートの丈は今の目線からだと、絶対領域に踏み込めそうな長さだ。
くるぶしまである私とは大違いである。

P90を握り直し、地面に置いておいたリボルバーランチャーを拾い上げる。
「ストップ、すぐに敵に遭遇する。そこの通り」
聞こえるか聞こえない程度の声で友軍に声をかけた。友軍は驚いたようだが、すぐに応じてその場に腰を下した。
今度はP90を地面に置くと、リボルバーランチャーを手に取り安全装置を外した。
カチッ…と鈍い音が聞こえると、私も、友軍も更に緊張し、少し肩が上がる。
ガサ―――ガサ――。
近い位置から足音が聞こえてくる。向こうも慎重な足取りだ。
(……計算通り!)
友軍にハンドサインで合図する。
3……2……1……!
ボンッ!
まず引き金を引いた。散弾の雨で先制攻撃。
間を入れず友軍が踏み込み、めいいっぱい弾を撃ち込む。
すぐに安全装置をかけるとP90を拾い銃撃戦に参加、それと同時くらいに相手側の銃声が止む。
「ヒットヒット!」
迷彩服を着た3人の男達が両手に手を上げて去っていく。
友軍が安堵のため息をつく中、もう一度リボルバーランチャーの安全装置を外す。
「そこっ!」
ボンッ!
鈍い音を立て再び散弾が散った。
「うわぁ、ヒット!」
通りの脇から、男が1人立ち上がり去っていった。
ここでようやく安堵のため息をついた。
友軍が驚いた顔でこちらを見ている。
「すべて計算通りだから」
END-------------------------------------------------------------------------------------------------------------
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